こち亀の時代
|週間少年ジャンプ連載の「こちら葛飾区亀有交番前派出所」が17日発売の号をもって最終回となった。「こち亀」がスタートしたのは1976年、その間一度の休載もなく、ギネスの“最も発行巻数が多いシリーズ漫画”との認定を得て40年間の連載を終えた。
「こち亀」の生まれた1976年(昭和51年)とは
連載がスタートした1976年、「こち亀」と同時に生まれたのが、大和運輸が始めた宅急便、クロネコの誕生だ。また、「こち亀」同様、長寿番組としてギネスに載っている「徹子の部屋」もこの年にスタートしている。
アメリカではスティーブ・ジョブズがアップルコンピュータ(現在はアップル)を立ち上げた。コンピューターで世界企業にのし上がり、日本ではスマホの半分のマーケットを押さえるアップルは両さんと伴に産声を上げた。その他、この年に生まれたのは、東急ハンズ、日清食品のきつねどん兵衛。
特筆されるのは、「こち亀」と一緒にこの年に生まれ、「こち亀」とともに今年姿を消したVHSテープデッキだ。今ではテレビを録画するためにテープを使うことを知らない世代も増えてきたが、1976年日本ビクターが家庭用ビデオデッキを初めて発売、そして今年、最後まで残っていたメーカーのFUNAIがVHSデッキの販売を終えた。
さらに北海道土産の定番「白い恋人」もこの年のデビューだった。「こち亀」に時折登場していた太田裕美の「木綿のハンカチーフ」もこの年のヒット曲。
クローズアップ雑学
両さんは一体いくつなのだろう
40年も連載が続いていると主人公の年齢は果たしてどのあたりなのか?時折分からなくなる。主人公の両さんは、戦中生まれとのくだりもあるようだが、徐々に生まれた年代は下がってきて、年齢フリーになっている。もちろん読者も気にはしない。
ゴルゴ13は1968年のスタートなので、間もなく50年にもなる長期連載だ。主人公のゴルゴは、年齢不詳だが、いくつかのストーリーで、彼の出自を思わせる物語が出てくる。さらに歴史上の人物も登場するので、それらの出来事からゴルゴの生まれを推し量ると、1930年代後半から40年代前半の誕生と推測できる。連載は今も続いているが、その推測を当てはめると、マシンのような男は既に80歳に近い。