みちびきが導く自動運転
|H-2ロケット36号機で、10日打ち上げられた日本版GPS衛星「みちびき4」が軌道に投入された。日本のほぼ真上に静止する衛星で、GPSの精度が格段にアップする。自動運転の確立に欠かせない正確な位置ガイダンスが実現する。
この光景は過去のものに・・
自動運転の実験が各地で
自動運転の乗用車、バスの実験が盛んだ。札幌市では11日から13日まで、大通公園周辺など市内中心部で、実証実験が行われている。これは群馬大学やNTTデータなどが実施しているもので、一般車両と一緒に混雑した道路をドライバーが手を下さず走行している。また14日からは十勝の上士幌町(かみしほろちょう)で自動運転のバスを使った実験が行われる。こちらは“ジャパン・イノベーション・チャレンジ2017”が、コンパクトな街づくりを目指す自治体での交通問題を解決する手段として取り組むものだ。運転管理は、これまでも各地で自動運転の実験を重ねてきたソフトバンク系列のSBドライブ。16日までの3日間で、町民などおよそ360人が協力して自動運転バスの安全性や使い勝手などを確かめる。
雑学ライブラリー
誤差はセンチメーター
みちびき3号機
みちびきは、今回の4号機の打ち上げ成功で、24時間日本列島の上には常にいずれかの“みちびき”がいて、カバーできる体制が整った。政府の宇宙基本計画では2023年(平成35年)度には7機体制になる予定だ。現在日本で日常に利用している全地球測位衛星システム(アメリカのGPS衛星などを中心とする)では測位の誤差は数メートルだが、“みちびき”による「センチメータ級測位補強サービス」を利用することで測位誤差はセンチメートル、およそ6㎝となる。
(参考:内閣府 宇宙基本計画、三菱電機プレスレリース、SBドライブHP)