飛行機の部品が空から車を直撃

23日午前、大阪市内を走っていた乗用車を、重さ4㎏あまりの金属製のパネルが直撃した。リアガラスが割れたものの乗っていた女性2人にけがはなかった。

パネルが落下したボーイング777の同型機

落下したのは航空機の外板パネル 

 

国交省大阪航空局の発表では、空から降ってきたのはボーイング777の機体外側のパネルで、23日午前10時半過ぎ、関西国際空港を離陸してアムステルダムに向っていた、KLMオランダ航空機から外れたものと分かった。

落下物が人や車で混雑している町中へ落ちたことから、国交省の運輸安全委員会は、重大な被害に繋がる恐れもある重大インシデントとして、事故調査に当たることを決めた。

 

雑学ライブラリー

飛行機から落下してくるものとは?

部品は関西空港を離陸後落下した

民間機、軍用機を問わず、航空機からの落下物は頻繁とは言わないが起こり得る。成田空港周辺では過去10年で、21件の落下物が確認されている。(国交省データ)このうち部品が落下したのは14件で、残る7件は機体に付着した氷の塊が落ちて来たものだ。いずれも人に当たったケースはなく、事なきを得ている。氷については全て着陸機で、高空を飛んできた飛行機に付着した氷が、車輪が出た際など、可動部が動くことで剥離して落ちて来る。このため成田空港では洋上から着陸するコースを取る便には、海上で車輪を出すよう求めている。

一方、羽田空港では現在全ての便が東京湾上空から進入するが、増便に向けて都内上空から進入する新たなルートが作られるため、着陸機の落下物には一層の注意が必要だ。

国交省では落下物対策に、各航空会社に機体整備、点検の強化を求めるとともに、駐機場での抜き打ち検査を行っている。