8人に1人がトイレの後手を洗わない!
|「トイレに行ったあと、手をきちんと洗いますか?」消費者庁の調査で、家庭のトイレで用を足した後、手を洗わない人が15%を超えていることが分かった。
ウィルス感染防止にはやはり手洗い
これは消費者庁が、ノロウイルスによる食中毒を防止する目的で調べたものだ。
調査は全国の16~65歳の2000人で、それによると「小用の時は手を洗わない」人が7.3%、「小、大ともに手を洗わない」が5.1%、「大の時だけ洗わない」が3%いて、全体で15.4%の人がトイレの後も手を洗っていない事が分かった。
調査は家庭での手洗いについて質問で、外出先でのトイレはまた違った数字が出ると思われる。
猛威を振るうO-157やノロウイルスは基本、病原菌が手について口から体内に入って来る。トイレの後、トイレットペーパーの先を折り曲げる習慣の人もいるが、この接触が原因でトイレットペーパーを介して感染することもあり「ぺーパーの折り曲げは止めるべき」との注意もある。
筆者の推測だが、家庭での手洗いがおろそかになっているのは、男性が小用でも便器に腰かけて用をたす人が増えているからではないか。おしっこの飛び跳ねを気にするなどして、特に家庭では立っての小用は減っている。さらに洗浄便座の普及で、大の場合も汚れが付いたり、手がお尻に触れることなく用を足すことが多くなっているからではないか。しかし前述の通り感染経路は意外なところにある。食中毒の感染予防は、加熱と手洗いが最も基本。手の汚れだけではなく、病原微生物を洗い流すためには、トイレの後、食事の前は必ず手を洗う習慣を身につけてほしい。
雑学ライブラリー
ノロウイルスのノロとは?
ノーウォークウイルスが正しい名称。1968年アメリカ、オハイオ州ノーウォークという町の小学校で集団感染があり、患者の便から初めて検出された新種のウイルスだったためノーウォークウイルスと命名された。そののち2002年パリで開かれた学会でノロウイルスの呼び名が承認された。しかし2011年札幌で開かれた学会小委員会で、NOROと同音の人名が(世界に)多々あるため、子供がいじめの対象になる可能性もあるとして、正しくノーウォークウイルスと呼ぶよう促すプレスレリースが出されている。(この項参考:ウィキペディア)