イカ売りの声は騒音ですか?

早朝、水揚げされたばかりのイカを売り歩く小型トラックからの掛け声は、函館の朝の風物詩でもある。スピーカーで流れる「イカー」の声は騒音か?市の検討委員会で論議に上がったその結果は。

函館のイカのゆるキャラ

「イカー」の声は函館の観光資源

 

函館市では夜7時から翌朝の8時までは、拡声器を使って物を売り歩くことを禁じている。イカ売りは午前6時頃から始まるので、条例に照らすとイカ売りも声を上げてはいけないことになる。しかしイカ売りの声はすっかり市民に定着、函館の朝の名物でさえある。4日開かれた函館市の公害防止条例改正検討委員会では「市民に親しまれ、観光資源の一つですらある」との声も上がり、「イカー」の声は正式に規制対象外と決まった。

函館市では、同じ場所で長い時間スピーカーを利用しない、などの新たな規制案を定めて、委員会に諮り了承された。

イカ売りの声は市民にとっては当たり前の音であって、苦情が寄せられた事は殆どないのが現状だ。それよりもイカの不漁が深刻で、早朝のイカ売りが、観光資源の一つになるのなら、規制より保護対象だ。

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三千世界のカラスを殺し主と朝寝がしてみたい

 

イカ売りよりよほどうるさいのが朝のカラスだ。落語の郭話(くるわばなし)のまくらにも登場するのが、タイトルの都都逸だ。江戸や明治のころは大都会東京もカラスが多く、朝はうるさくて寝てもいられなかったようだ。やかましいカラスを殺して、あなたとゆっくり朝寝がしてみたい。アニメのタイトルにもなっているので、このフレーズを知っている人も多いだろう。

高杉晋作が詠んだものとも言われているが、山口県萩で謡われる「男なら」という民謡の歌詞にも登場する。ちなみに「男なら」は長州藩士らの妻たちが、もしも自分が男であったなら、ともに国を守りたい。と謡ったものだ。