稲妻の恐怖

今年の夏は大気が不安定な状態が続き、各地で雷が発生、被害も出ている。愛知県では22日、巨大な積乱雲“スーパーセル”が発生し、短時間のうちに6900回もの落雷があった。

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落雷から身を守る「雷しゃがみ」とは

愛知県の一宮市では、雷が大暴れした22日、落雷が原因と見られる火災が3件発生している。また多摩川の花火大会が雷で中止となった19日、多摩川河川敷で落雷があり、花火を見物に来ていた人達9人が、体がしびれるなど、軽いけがを負った。

かつては雷が鳴ったら、高い木の下に避難すると良いなどと言われていたが、「木の下は危ない」が徹底されてきているようだ。付近に逃げ込めるような建物や車などがない時はどうしたらよいのか?姿勢を低くして「雷しゃがみをする」が正解。地面に伏してしまうのはかえって危険、地面を伝わった電流が胸に伝わってしまう可能性があるからだ。耳を塞いでしゃがみこみ、左右の足は閉じる「雷しゃがみ」をして雷の通過を待つ。耳を塞ぐのは、大きな音から耳を守るため、足を閉じるのは、電流が片方の足から入って片方の足から抜ける、電気の通り道を作らないためだ。

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逃げ場のない飛行機は大丈夫か

 

飛行機にも雷は落ちる。被雷対策が施される前は、落雷で墜落事故を起こしたケースもあった。しかし今は、機体の一部が損傷したり、機首部分の中に入っているレーダーが壊れたりすることはあっても、乗っている人間に影響が出ることは無い。

機体が被雷した電流を放出するようになっている。プロペラ機の翼端などをよく見ると、細い針金のようなものが何本か付いているのが見える。(大型機は棒状が多い)スタティック・ディスチャージャーと呼ばれる放電索だ。被雷した電流はここから大気中へ放電され、機体や乗客の安全を保っている。