味噌汁サーバーが人気

ねぎを刻むまな板の音、流れて来る味噌汁の香り。この様な日本の朝の風景は変わりつつあり、味噌汁をそそぐのもお玉ではなく、“ピッ”という音で注ぐ味噌汁サーバーだ。Twitterでの「これ欲しい」とのつぶやきが、人気に火を点けているらしい。

その名も“椀ショット”

一般家庭でも使える小型の味噌汁サーバーは、みそメーカーのマルコメが2014年から発売しているその名も“椀ショット”。ボトル入りの液体味噌をセットし、お椀の中には別売りの具材を入れて、スイッチを押すだけ。1分であったか味噌汁が出来上がる。味噌の濃さも調節できる。
朝食は抜きかパン、夕食も味噌汁レスで、噌汁離れが進み、味噌の購入量で見ると、国民一人当たり年間2.50㎏(2000年)だったのがその後の10年間でおよそ0.5㎏減っている。(総務省家計調査より)醤油はベトナムのニョクマムなどのように海外にも同じような調味料があり、世界への拡大は早かった。一方味噌は当初、臭いが嫌われ外国への展開は遅かったが、近年は輸出が大幅に伸びている。2005年頃は年間7千トンほどの海外への出荷は2016年には、倍以上の1万5千トンにもなっている。

雑学ライブラリー
日本のソウルフード味噌汁

「おふくろの味」と言えば味噌汁に代表されるが、白みそに親しんでいると、初めて赤みその味噌汁を食べた時にはたいてい驚く。地方により味に違いの出る味噌は、日本のソウルフードと言える。1人当たりの年間消費量(2016年)を見ると長野県が全国平均のほぼ2倍の3.61㎏と、断然トップのお味噌好き県で、それに山形県と大分県が続き、東北と九州の各県が上位に並ぶ。
一方少ないのは大阪府で年間1.1㎏と、長野の三分の一に満たない。
マルコメの小僧さんのCMと「おかーさーん」のお約束キャッチが入るハナマルキ。どちらも耳にする機会が減ったように思えるが、2社とも本社は長野県で、お味噌県をがっちり支える。