SONYがレコード復活へ

ソニーがレコード盤の自社生産に乗り出す。およそ30年ぶりの復活だ。最近はきゃりーぱみゅぱみゅなど人気アーティストもレコードでの発売に踏み切るケースも多く、ネット配信での音源に慣れた若者にも人気で、アナログのすそ野が一層広がりそうだ。

ハイレゾ時代にアナログ人気じわり

 

音楽配信は電子的な流れだけで音楽を入手できるが、レコードは音を盤に溝で刻んで、大量生産はプレス機で一枚一枚作り出す。更にジャケットを付けて店頭に並ぶ。レコード盤は薄いが、枚数が増えるとかなりの重量で、レコードコレクションが数百枚にもなると、家の床の強化も必要だったりするほどだ。

ニュースレリースによると、ソニー・ミュージックエンタテイメント(SME)は、静岡県内の子会社にアナログレコード用のプレス機を導入し、今年度中に生産を始めるとしている。SMEは、既に都内のスタジオにレコードのマスター盤を作るカッティングマシンを導入していて、これで原盤の制作からプレスまでレコードを一貫生産する体制が整う。

SMEもこれまでは、国内で唯一のレコードプレスメーカーに生産を依頼していたが、人気に生産が追い付かないことから自主生産に踏み切ったもの。日本レコード協会の調べでは、昨年のレコード国内生産量は79万枚と前年を13万枚も上回っている。

(2016年7月4日 アナログレコードの復活を参照)

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音を捕まえたエジソン

レコードは、音を波形に変えてレコードに針で溝を掘って記録する。最初は蝋かんを使っていたがセルロイドなどに変化していった。エジソンが初めて音を記録し再生したのは1877年12月6日。初めて録音されたのは誰もが知っている「メリーさんの羊」だった。ただ世界で初めての音の記録は1857年にフランス人が成功しているが、エジソンが発明するまで、再生する手立てがなかった。