格安スマホの落とし穴

急速に拡大している格安スマホだが、いきおい“格安”にまつわるトラブルも増えている。国民生活センターによると、2015年に380件だった相談件数は昨年はおよそ3倍の1045件に膨れ上がっている。

格安スマホの「こんなはずではなかったのに? 」

格安スマホは、NTTドコモやKDDIなど、独自に回線設備を持つ事業者からネットワークを借りて、安く提供している。コストは徹底的にカットしているので、大手の事業者と異なり、インターネットによる販売が主で、店舗はほとんど持たない。安い料金に目を引かれて契約したものの「大手と違う!?」と訴える最も多い相談はサポートに関するもの。店舗がないからトラブルが起きても直接に見聞き出来ない。チャットや電話の問い合わせは繋がらないこともたびたびで不自由だ。特に利用開始の手続きを自分でやらなければならないため、ここでつまずくユーザーが少なくない。

国民生活センターでは、これらのトラブルを防ぐため、事前に行うべき対策を示している。まずは現在の使用状況を把握すること。音声通話の頻度やネットやデータの使用量を確認し、必要とするサービス内容を検討、希望に合ったプランを検討すること。さらに通信速度の制限などがないかもポイントとなる。

格安スマホは、SIMのみを変えて、これまでの端末を使い続けるケースも少なくないが、動作不良となるトラブルもある。SIMだけの変換の場合は、格安スマホ会社のHPで、動作確認可能端末の一覧を探そう。そもそもサイズが合わないこともあるので、根気よく問い合わせを行い、徹底検証が必要だ。

 

サブブランドは格安を変えるか

大手キャリアが仕掛けるサブブランド、ソフトバンク=ワイモバイル、au=UQ

は、格安スマホでありながら、大手キャリアに引けを取らない販売体制を謳う。

また他の独立系格安スマホにはないiPhoneも加えていることから、今後も格安ブランドの台風の目となりそうだ。