アメリカ CEOは報酬もらい過ぎ!
|アメリカ主要企業のCEO(最高経営責任者)の昨年の報酬は、従業員と比較するとなんと彼らの347年分にもなる。しかもCEOの報酬はアップしていて、格差は益々広がっているとAFL・CIO(全米労働総同盟・産別会議)がサイト上などで発表した。
2016年の平均報酬額なんと15億円
ニューヨーク証券取引所の主要株式指数である“スタンダード&プアーズ500”を構成する企業を調査した数字によると、これら企業のCEOの昨年の平均報酬額は1310万ドル、日本円でおよそ15億円にも上る。これに対して、プロダクト部門の一般的な労働者の平均年収は37600ドル。AFL・CIOによると「物価の値上がりを調整した場合、賃金はここ50年据え置かれているに等しい」としている。それにもかかわらずCEOの報酬は昨年より6%上昇しており、労働者の賃金との開きは347倍にも達している。
更に別のレポートでは、社有ジェット機やカントリークラブのCEOによるプライベートな使用を換算すると、年間およそ50万ドルにもなって、巨額な報酬に加え、形にならない様々な特権があるとしている。
AFL・CIOの幹部は、貧欲な大企業のCEOを非難するとともに、もっと労働者に還元するべきとしている。ちなみにビジネスウィーク誌によると、1980年の給与比率は42:1だった。
日本の企業も、外国人役員を中心に巨額報酬が増えている。ソフトバンクグループの前副社長への報酬は60億円を超えて、注目を浴びた。
雑学ライブラリー
ジニ係数
ジニ係数は所得や分配の不平等さを図る指数で、日本でも度々新聞などで見られるようになってきた。0~1までの指数で、1に近づくにつれて不平等さがます。つまり0なら、富は完全に全員で分けられていて、1ならば、すべての富は一人で総取りという解釈だ。ジニ係数は国ごとに発表されていて、その国の富の偏在が分かる。厚生労働省によると、社会保障など、再配分をしたうえでの日本のジニ計数は0.38前後で、ここ数年は大きな変化はないが、1983年以降じわりじわりと係数は上がってきている。0.5~0.6程度まで上がると、社会の不満が高じて暴動に繋がるほどの格差となる。