ガンを笑いで克服、大阪国際がんセンター
|日本人の2人に1人がかかるガン。今も多くの人がガンで命を落とすが、笑うことでガンを克服しようと、3月開所した大阪国際がんセンターと吉本興業などが協力し、出張寄席で患者の免疫力アップを目指す。
笑いとがん医療の実証研究
出張寄席のタイトルは「わろてまえ劇場」で、吉本興業のサイトなどによると5月18日にスタート8月まで8回の講演を行う。がん患者およそ70人と医療関係者が寄席を楽しみ、終了後、血液検査を実施して、笑いがもたらす免疫力の向上などをつぶさに観察する。
参加するのは桂文枝、桂文珍、それにオール阪神・巨人など、上方きってのお笑い芸人の面々で、挨拶にたった桂文珍は「しっかり取り組んで、(科学雑誌)ネイチャーに載りたい」と早速に笑いを取った。
笑いが健康に良いことは既に分かっていて、笑った後にはがん細胞を攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化されることが分かっている。さらにアメリカの医師らの発表では、免疫力のアップだけではなく、鎮痛作用をもった物質の活性化や自律神経の働きを安定化させる効果もあるという。
雑学ライブラリー
パッチ・アダムス
「パッチ・アダムス、トゥルーストーリー」(1988年アメリカ)2014年に亡くなったロビン・ウイリアムスが主人公を演じた。パッチ・アダムスは、初めてクラウン・ドクター(院内で道化師に扮し、患者一人一人を元気づける)になった医師で、今も世界中でホスピタル・クラウンの普及に尽くしている。彼は、治療にはユーモア、笑いが必要と説き、周囲から奇異の目で見られながら、病院内でピエロに扮し患者、特に子供たちを励ました。アメリカで実際にあった真実の物語だ。
主演のロビン・ウイリアムスは亡くなったが、実在のハンター・キャンベル・アダムスは70歳過ぎてもクラウン・ドクターとして活躍中。