接着剤で火傷の危険!!
|セメダインやアロンアルファなどの瞬間接着剤が布にしみ込んだ場合、急激に発熱することがあると各メーカーが注意を呼び掛けている。中でも危険なのは、軍手などを付けて作業中に軍手に瞬間接着材がしみ込んだ時だ。
軍手から煙が出ることも!
軍手にセメダインが付着した際、いきなり熱さを感じて火傷の怖れがあったとのツイートに、セメダインがすぐに「瞬間接着剤は繊維にしみ込むと急激に化学反応をおこし火傷を起こすほどの高熱を発します」とリツイートした。筆者も何度も軍手を付けて瞬間接着剤を扱った経験があるが、いずれの時もたまたま軍手に接着剤が付かなかったので何事もなかったのだと初めて気が付いた。
アロンアルファのサイトにその理由が示されていた。「瞬間接着剤は布などに触れると、接着剤が繊維にしみ込んで表面積が大きくなり、繊維内の水分で硬化反応が急速に進み場合によっては白煙を上げて発熱する」と書かれていた。
更に熱で溶けた繊維が肌にくっついてしまうこともあって、万が一そうなった際は、無理に剥がさず水で十分冷やしてから病院へ行くよう勧めている。最も危険なのは、伝線したナイロンストッキングを瞬間接着剤で補修しようとすることで、これは止めてほしいと呼び掛けている。またこぼれた接着剤を布やディッシュで拭くときも危ない。軍手の代わりは、ビニールやポリエステルなどしみ込まない素材でできた手袋ならOK。
接着剤の時代
飛行機のプラモデル組み立てで接着剤を使った経験をもつ人は多いだろう。ところが今では、本物の飛行機も接着剤が無ければ作れない。これまでは飛行機の組み立てには溶接やリベットでの接合が主流だった。しかし最新鋭のボーイング787やエアバス350などの機体は、炭素繊維が多用されている。これらを貼り合わせているのは接着剤。リベットなどに比べて強度も高く、軽いので用途は広がっている。もちろん炭素繊維だけでなく、金属部分についても接着剤は使われている。航空機用の接着剤は、厳しい基準があって、-50℃から260℃に耐えることが求められている。旅客機だけでなく戦闘機にも接着剤は使われている。