糸魚川大火で全焼の酒蔵を救え!

昨年12月22日、新潟県糸魚川市で起きた大規模火災で、蔵ごと焼失した県内で最も古い造り酒屋、“加賀の井酒造”の再建を応援しようと、北海道小樽市の酒店“しまかげ商店”が立ち上がった。

飲んで「加賀の井」エイド各地で

糸魚川駅の北側一帯およそ4万㎡が焼けた

焼けた加賀の井酒造は慶安3年(1650年)創業で、宿場町であった糸魚川で、加賀百万石の参勤交代の本陣が置かれていた。その縁で、加賀藩三代目藩主、前田利常公の命名で、越後でありながら“加賀の井”と名乗ることとなった。

社屋も蔵も失った加賀の井酒造の支援に乗り出した“しまかげ商店”は、加賀の井の作る酒にほれ込んだ島影社長が、18年前に同酒店のオリジナル清酒「おたる島影」「手宮しまかげ」の製造を委託したことから縁が深まった。

支援は、店内に募金箱を置くとともに、加賀の井の酒(オリジナル清酒を含む)が売れるたびに、しまかげ商店からも100円が寄付される。集まった募金は、来月25日に行われる日本酒を楽しむイベントで加賀の井酒造に渡される。

人気の老舗蔵だけに、各地で日本酒ファンが、加賀の井“を支援しようと買い求めるケースが見られ、全国各地の有名酒店では加賀の井の酒はほとんど売り切れているとのこと。

 

雑学ライブラリー

本陣イコール民泊か

本陣のイメージ

本陣とは戦場においては大将の座しているところ(本営)だが、江戸時代には大名や幕府の役人などが泊まる宿舎を指した。概ね地元の名士、名主などの家や、大きな商家、庄屋宅、蔵元などが使われることが多かったが、本来の宿屋ではないので、かたちは民泊だ。

参勤交代などは人数も多く費用も掛かるが、必ずしもそれに見合った額が払われることは無く、受け入れる側も大変だった。