お尻の低温火傷に注意

お尻の火傷?ピンと来ないかもしれないが、暖房便座が原因の思わぬ低温火傷だ。温水洗浄機能のついているトイレの普及で、家庭でも暖房便座は当たり前だ。自宅でのトイレの長居が低温火傷に繋がっている。

意外に怖い低温火傷

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低温火傷は、アンカや電気毛布、カイロなど40度~50度程度のものに長時間触れることで起こってしまう。軽い場合でも皮膚に赤みがさして、ひりひりとした痛みが残るが、体温より少し高い熱が長い時間作用することで火傷が皮膚の深部にまで及び、重症化することもある。

温水洗浄便座などのメーカーで作る日本レストルーム工業会では、便座に長時間座り続けたり、乾燥温風を同じ場所に当て続けても低温火傷の原因となると注意を呼び掛けている。特に皮膚感覚が鈍感になっている高齢者や、酔ってトイレに入り、そのまま寝込んでしまうなどで火傷に至ってしまうケースもある。NITE(製品評価技術基盤機構)では便座の温度設定は「低」にするか座る時に「切」にするなどして事故を防ぐように呼び掛けている。

雑学ライブラリー

温水洗浄便座症候群

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「これがないトイレには入れない」との声も

聞きなれない単語だが、温水洗浄便座を使いすぎてお尻局所が痒くなるのが「温水洗浄便座シンドローム」と言われているようだ。しかし日本レストルーム工業界では「因果関係はありません」としている。

便秘の時など、温水が当たると便意が促される気がする「浣腸効果?」しかし工業会ではこれもお勧めできないとしている。温水のシュートは10秒~20秒がベストで、当て過ぎて直腸の中にまで水が入ると、常在菌、つまり健康な腸内に通常存在する微生物(細菌)が洗い流されてしまう可能性もある。常在菌はそれぞれの場所でバランスを保っている必要があり、このバランスが崩れると体に影響が出る可能性もある。