イルミネーション・ジャパン
|今日から師走、冬の到来だ。各地で光で冬を彩るページェントが盛んだ。スタートは都会の公園や街路を輝かせるのが主流だったが、様々なオブジェを抱えてテーマ-パークなども参戦、年々派手になっている。
公共イベントから集客のキラーイベントへ
イルミネーションのトレンドは、様々なオブジェはもちろん、噴水などを使ったライトアップなど、テーマ性を持ったものが人気だ。プロジェクションマッピングなども使って、特にテーマパークなどは観覧者には入場料を払ってもらうだけに演出にも力が入る。かつてのイルミネーションは麦球と呼ばれる電球が主力で、消費電力も大きかっただけに、省エネが叫ばれた頃には、ほとんどの催しは縮小を余儀なくされた。それをガラリと変えたのがLEDの登場だ。省エネで熱を発することなく、安価で長持ち、演出も麦球より簡単だ。おかげで光のページェントは一気に全国に広がった。関東エリアだけでも140を超えるイルミネーションが行なわれている。規模も大型になり、電飾500万球などもありだ。
日本観光振興協会による「全国観るイルミネーション」のアクセス数のラインキングでは、1位は、あしかがフラワーパーク(栃木県足利市)、2位は、カノン・ダジュール(東京カレッタ汐留)で、10位のよみうりランド(東京稲城市)まで、どちらかと言うと新しいイルミネーションが多い。イルミの老舗、神戸ルミナリエは19位、SENDAI光のページェントは28位、イルミネーション発祥のさっぽろホワイトイルミネーションに至っては圏外だ。(別なサイトでは神戸ルミナリエはトップでした)
雑学ライブラリー
イルミネーションはなんと明治時代に始まっていた
この季節のイルミネーション・イベントは1981年(昭和56年)に始まった札幌大通公園のさっぽろホワイトイルミネーションが発祥だ。観光客が少なくなる冬の札幌を何とか活気づけようと観光関連団体や航空会社などが知恵を出し合って始まったのが、雪とイルミネーションのコラボだった。第一回はわずか1000個余りの電球で始まったが、今は52万個だ。この成功を見て、イルミネーションは全国各地へ広がった。
電気がまだ十分に普及していなかった時代に、夜を照らすだけではなく光で彩り、集まった人達を驚かせたのは、1900年(明治33年)神戸での観艦式で行われた電灯艦飾で、日本でのイルミネーションの起源と言われている。