ファイターズ、野球と絵本の二刀流?

11.5ゲーム差をひっくり返して見事リーグ優勝を果たした北海道日本ハムファイターズ、野球ばかりではなくこのほど絵本でもホームランを放った。

もりのやきゅうちーむ ふぁいたーず

%e6%9c%ad%e5%b9%8c%e3%83%89%e3%83%bc%e3%83%a0野球と絵本?面食らうような組み合わせだが、北海道日本ハムファイターズは、読書を通して子供たちに豊かな心を育んでもらおうと、2014年から「グラブを本に持ち替えて」をキャッチフレーズに、選手会が絵本の制作にあたっている。

その一作目が、昨年暮れに出版された「もりのやきゅうちーむ ふぁいたーず」。

物語に登場するキャラクターは、選手会長の大野選手や、打席に入るとひたすら粘って出塁する中島卓選手、それにリーグ途中から先発へ転向、成果を上げた増井選手らが考えた。物語の中に出てくる監督のセリフ(メッセージ)は栗山監督のメッセージそのものだ。

その「もりのやきゅうちーむ ふぁいたーず」が、このほど第26回けんぶち絵本の里大賞で、次賞にあたる3作品に贈られる「びばからす賞」受賞した。

300を超える応募作品の中からの第2位で、見事なホームランだ。絵本に登場するキャラクターの動物は、すべてファイターズの選手をイメージしていて、大谷選手はキリン、中田選手はゴリラだ。第一位となる大賞は、絵本のベストセラーとなっている「もうぬげない」に贈られたが、ファイターズ絵本は第二作も発売予定で、来年は連続受賞を期待したい。

クローズアップ雑学

けんぶち絵本の里大賞

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剣淵町のホームページから

けんぶちは剣淵と書く。人口3200人余りで、旭川市の北に位置する北海道の町だ。剣淵町は1988年(昭和63年)に、絵本をテーマにまちづくりを始め、1991年(平成3年)には「けんぶち絵本の里 大賞」を作り、毎年一年以内に出版された優秀作品に「大賞」と「びばからす賞」などを送っている。今回ですでに26回目となり、注目の児童図書大賞だ。

町内の絵本の館には貴重な原画などの他、世界中の45000冊もの絵本が収蔵されており、全国への貸し出しも行っている。

剣淵町は農業が盛んで、受賞作家には剣淵で採れた野菜などが贈られ、大賞の作家には新鮮野菜が3年間贈られる。