日本ワイン世界への飛躍、乗り越えるべき30mlの壁

イギリスの離脱問題で揺れるEUと日本の間で、ひそかな対立が続いている。ヨーロッパをはじめとして、アメリカやチリなど多くのワイン産国では750mlのボトルが主流で、EUではこの容量が規格化されている。しかし日本で酒屋やスーパーの棚に並ぶ国産ワインは720ml、所謂四合瓶が主流だ。

EUからのワインの輸入量とは比べるべくもないが、日本産ワインもEU域内に輸出されている。日本料理とのマッチングが人気なのだ。しかし国内と同じ720mlのボトルでは輸出できないため、750mlのボトルを用意して輸出にあたっている。実は焼酎もEUの蒸留酒の規格に合わないため、ワインと同じことが起きている。

財務省の資料によると、清酒の輸出は、クールジャパンで伸びているほか、世界的に評価の高いじゃパニーズウイスキーも海外で人気だ。ワインのヨーロッパでの飛躍には、思わぬ非関税障壁が立ちはだかる。

ワインラベルサイズ小 (3)
(ヨーロッパのワインは750mlが基本)

ZATSUGAKU POINT

いま私は幸せを飲んでいる

このタイトルのセリフは、発酵中のワインから偶然に創り出されたシャンパンを飲んだドン・ペリニヨン師の言葉とされている。

シャンパーニュ地方のワインはもともと泡立ちがきつくて、これが欠点とされていた。1668年にオートヴィエ修道院の食料係に就いたドン・ペリニヨン師が、この泡立ちを逆手にとって、砂糖を加えることで美酒で、一層きれいな泡立ちに成功したという。もう一つ、ワインにはなくてはならないコルク栓もドン・ペリニヨン師の発明との説があるが、こちらは確認できていない。