スマホケースで火傷?

夜光性やキラキラのラメスタイルなど、液体の入ったスマホケースで、液が漏れて化学火傷を起こしたり、異常臭が漂ったりするケースが報告され、国民生活センターが注意を呼び掛けている。

報告事例では「漏れた液が皮膚について赤く腫れた。病院にかかったところ火傷と診断された」「漏れた液体から、変な臭いが漂い、気分が悪くなった」などが寄せられている。

インターネットで販売されている4銘柄を、同センターで調べたところ、いずれも皮膚への刺激性が確認され、3つの銘柄は特に強い刺激性があるとされた。いくつかの銘柄は、液漏れの際は使用を止めるようマニュアルに記載があるが、同センターでは、液が漏れた時は、すぐに使用を止めると同時に、液が皮膚に着いたら直ちに水で洗い流すよう注意を促している。

国民生活センター スマホケース試験(提供:国民生活センター)

ZATSUGAKU POINT

化学熱傷は身近に

熱いものに触れての火傷と違い、化学火傷は厄介だ。酸やアルカリなど刺激性の科学物質に触れて起こってしまう化学火傷は、普通の火傷より皮膚の深い部分まで損傷してしまうことが多い。

日常、身の回りにあるものにも化学熱傷を起こす原因物質はある。例えば漂白剤やトイレ用洗剤、これらも化学熱傷を起こすので、直接触れないようにゴム手袋などを使う必要がある。また石油ストーブなどの給油の際に、灯油が袖口についてしまうことがあるが、皮膚が触れ続けていると灯油皮膚炎をおこし、軽い熱傷の症状がでる。

万が一これらの化学火傷の原因物質が皮膚に着いた場合は、直ちに水で洗い流す。ただし生石灰に触れた場合は水での洗い流しは厳禁。反応して発熱する。