タックスヘイブン地の法人も、爆買いに走るのか?

北海道で昨年、海外資本に買われた森林は107haに及ぶことが分かった。これは北海道庁が発表した「海外資本等による森林取得状況」によるもので、最も面積の大きな売買は、北京に拠点を置く外資系企業による登別市の土地74haで、太陽光発電の建設が計画されている。

売買件数が多いのは、外国人に人気のニセコエリアで、ニセコ町と隣の倶知安町を合わせて、8件およそ20haが香港やシンガポールの企業や個人などに買われている。さらにタックスヘイブンの地、イギリス領バージン諸島の法人も名を連ねている。

購入目的はスキー場や別荘の建設などだが、やはりバージン諸島の法人が、2008年に北海道洞爺湖サミットが行われた、洞爺湖を臨む壮瞥町で2haを購入、不動産開発に乗りだす計画だ。これら昨年の取引を含め、北海道全体で1878haが、99の法人や個人など外国資本の持ち物となっている。

ニセコフリー素材

ZATSUGAKU POINT

超人気スポット ニセコエリア

2万5千人余りの人口のニセコエリアで、インバウンド年間宿泊者が15万人

特に人気の冬はゲレンデはもちろん、町中のスーパーや居酒屋も外国人であふれかえる。

この人気に火を点けたのはオーストラリア人だ。季節が反対なオーストラリアからはスキーと言えばカナダだった。ところが北海道へのフライトは、赤道を境に南北に移動するだけで、時差がほとんどない。しかもヨーロッパなどでは標高の高いゲレンデまで上がらなければ出会えないパウダースノーが、ニセコではいつでも手に入る。このあたりがニセコ人気爆発のからくりだが、外国人が住みやすい環境作りも進められていて、北海道では札幌、旭川に続いてニセコにインターナショナルスクールが開校している。