SLが全身ピンク!!

鳥取県内を走る第三セクター鉄道、若桜(わかさ)鉄道が、5月にピンクの蒸気機関車を走らせる。同じく鳥取県内に本社を置く、三セク鉄道の智頭急行(ちずきゅうこう)が、恋山形駅を恋が叶う駅としてホームや駅舎をピンク一色に塗り上げ人気を博している。このため若桜鉄道も同じくピンクでタッグを組んで盛り上げ、地域活性化を図ろうというものだ。

若桜鉄道が保存しているC12、167号機をご覧のピンクに塗り上げ、5月の1~8日までの間、若桜駅構内に展示する。残念ながらこのC12は、車で言うならナンバープレートを持たないため、お客を乗せての営業運転が出来ず、駅構内だけの走行だ。それでも昨年行われた初めての走行展示には、汽笛を鳴らして走るさまを見ようと1万3千人もの観光客が山間の駅にやってきた。

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ピンクの蒸気機関車に出会うには

恋山形駅に端を発したピンクプロジェクトだが、駅名に「恋」が付く駅は全国にわずかに4か所。それらの駅を持つ鉄道が「恋駅プロジェクト」を立ち上げている。残る3か所は、母恋(ぼこい)駅(JR北海道室蘭本線)、恋し浜駅(三陸鉄道)、恋ヶ窪(こいがくぼ)駅(西武鉄道国分寺線)

ピンクに変身するC12、167号機は1946年(昭和21年)まで当時の若桜線を走っていたSLだ。Steam Locomotiveのロコモティブは女性名詞なので、蒸気機関車は女性だ。C12も初めてまとうピンクに満更でもないに違いない。

 

若桜鉄道は郡家(こうげ)駅から若桜駅までの19キロ余りを結んでいるが、JR因美線に乗り入れ鳥取まで直通している列車もあって、鳥取から若桜までは50分前後だ。蒸気機関車の転車台など、古い鉄道施設が数多く残る若桜鉄道は、昭和の香りで満ちていて、鉄道ファンならずとも楽しめそうだ。