北の大地に新幹線

3月26日、新幹線がついに北海道へ上陸した。北の終点となった「新函館北斗」は新幹線利用者はもとより、新幹線を一目見ようという北海道民らで混雑している。駅によると開業日も今日27日も入場券の売れ行きが好調だ。

テレビのインタビューなどを聞くと、揺れの少ない新幹線が印象深かったようでほとんど人が乗り心地の良さを指摘している。マイファースト・エクスペリエンス新幹線が多い北海道ならではの感想だ。

北海道新幹線は札幌までの延伸が完成して初めて稼げる体制が整う。それまでの15年間、どのようにして維持し、育ててゆくかが問われる。

 

ZATSUGAKU POINT

船と新幹線が勝負?

函館~青森の移動で、意外にもフェリーが注目を浴びている。青函航路には津軽海峡フェリーと青函フェリーの2社が運航しているが、注目は新幹線との価格差だ。

函館~青森は新幹線を使って片道7,890円。対してフェリーは青函フェリーが4月から1,540円、津軽海峡フェリーも季節変動があるものの2,220~3,190円と格安だ。新幹線もネット経由での購入には割引があって4,000円台まで落ちる。

もちろんスピードは新幹線が、新函館北斗と新青森の所要時間はほぼ一時間とあっという間だ。しかし函館から青森の移動となると函館~新函館北斗、新青森~青森とどちらも在来線のアクセス列車を使う必要があるので、2時間近くかかってしまう。途中2回の乗り換えも負担で、「フェリーでのんびりと」という声も聞こえてくる。行は新幹線、帰りはフェリーの選択肢もありそうで、これまでなら全く競争にならない新幹線と船の闘いは、意外にも良い勝負となる気配もある。

ちなみに青函トンネル区間を在来線並みの140キロで減速走行している新幹線が、260キロの本来のスピードを出すようになると20分は短縮になるだろうからまた展開は変わってくるかもしれない