納豆人気がジワリ浸透中だ。全国納豆協同組合連合会(全納連)によると2016年の消費額は、前の年を16%も上回って過去最高の2140億円に達しているが、今年はそれをさらに上回る売れ行きだという。
20歳代でも伸びる消費量
総務省の家計調査(2016年)では、世帯当たりの納豆消費額は年間3853円と、前年5%アップだった。その消費量が最も多かった市は、茨城県の水戸市で、5563円、水戸と言えば納豆が名産だが福島市に2年連続で1位の座を明け渡しており、3年ぶりのトップ返り咲きだ。
納豆は手ごろで栄養豊富だけに全納連の調査では、消費量は中高年が主流だが、食べる頻度は“非常に増えている”と“増えている”を合わせると20歳代が30.8%と年齢別のトップで、若い人たちの健康志向と納豆がマッチしているのが伺える。
雑学ライブラリー
あのネバネバが、血液サラサラに
納豆のねばねばに含まれるたんぱく質分解酵素、ナットウキナーゼが血液をサラサラにして、血栓を予防する効果があることは広く知られているが、近年注目を浴びているのがやはり納豆に含まれる“ポリアミン”だ。心筋梗塞などを引き起こす動脈硬化を防ぐとともに、血管の老化を防ぐことで、アンチエイジング効果に繋がる。
体内でポリアミンを造る力は加齢とともに減少するが、納豆を食べることでポリアミンを増加させることが可能だ。納豆を毎日1パックずつ食べ続けると8週間で血液中のポリアミンの濃度が上昇することが確認されている。今のところ食べることでポリアミン濃度が上昇する食品は唯一、納豆だ。