AIR DO「エアドゥ」(本社:札幌)は、機長不足で今月6日から札幌と羽田や仙台を結ぶ便一部の欠航に踏み切った。エアドゥは昨年も乗員の体調不良で12便が欠航するなどパイロット不足が深刻だ。
計34便がパイロット不足で欠航
エアドゥによると欠航するのは新千歳~羽田間の16便と新千歳~仙台間の18便の合わせて34便だ。全ての便がANAとのコードシェア便で、便の振り替えや払い戻しもそれぞれの航空会社で行うとしている。エアドゥでは280席余りのボーイング767と、144席のボーイング737を合わせて14機運用している。メンテナンスに入る767型機の代わりに、737型機を運航する予定だったが、737型機の機長2名が自己都合で退職したため、737へのリプレイスが出来なくなった。運休は11月末までの予定だが、乗員不足が解消されなければ来月以降も欠航が続く可能性がある。
エアラインでは、大型機から中小型機の多頻度運航へのシフトが続いていて、特にボーイング737やエアバス320など小型機の運航が増えていて、運航乗員部不足が深刻になっている。
雑学ライブラリー
パイロットが足りない
前述の通り、LCCも多用しているボーイング737とエアバス320の運航が激増していて、パイロットが取り合いだ。日本では空港の整備が追い付かなかったことから、キャパの大きなジャンボなどの超大型機を使って、便数を押さえながらも輸送力を確保していたが、今は小型機の便数増減で輸送力を調整する時代だ。いきおいパイロットが足りなくなる。かつては自社での養成、国の航空大学校卒業生からのパイロット、さらに自衛隊からの割愛の3つのルートがあったが、今では法政大学や東海大学などのように、学部を置いてパイロット養成に当たっている大学もある。