冷蔵庫やテレビなど、様々な家電がネットで接続するIoT。これらを動かす命令を伝達するのがAI(人工知能)を活かしたスマートスピーカーだ。ベルリンで今日まで開かれているドイツ家電フェア(IFA2017国際コンシュマー・エレクトロニクス展)では、この音声対話型のスマートスピーカーが人気を集めている。
スマートスピーカーが家じゅうを動かす
YouTubeの公開画像から
スピーカーに話しかけると、オーディオの操作はもちろん、エアコンやテレビの操作、情報検索など、接続している様々なネットワーク操作が可能となる。ソニーやパナソニック、オンキョーと言った日本のメーカーもスマートスピーカーを出展している。
IFAのサイト(日本語もあり)を見ると、IoTは家電だけでなく、ヘルスケアにも拡大していて、フィリップスは電動歯ブラシにIoTを取り入れた。歯を磨いたエリアをスマホに表示し、磨き残しを少なくしようというアイディアだ。しかもデータを歯科医師と共有し歯の健康維持に役立てることも出来る。
スタンドアローンだった白物家電は、今や幅広い分野の製品がネットに繋がり音声対話などスマート機能を身に付けている。人間が黙ってスイッチを入り切りしていた電気器具は今や言葉の命令で動くようになり、家の中は機械との会話が増えそうだ。
雑学ライブラリー
話す機械はなんと18世紀から
音声認識は、既にスマホの操作や「オーケー、Google」その他ゲームソフトで日常になりつつあるが、機械としては最近のものだ。一方音声を発する合成音声、スピーチ・シンセサイザーの発想の歴史は古い。カトリックの司祭だったイギリスのロジャー・ベーコン(1214~1294年)は、科学に造詣が深く、将来顕微鏡や飛行機が生まれることを予測していたが、彼が声の合成を試みていた。
18世紀にはふいごを使った音声合成装置も作り上げた研究者がいたが、1857年にはイギリスの物理学者チャールズ・ホイートストンが“しゃべる機械”を作っている。(参考:Wikipedia)