部屋に到着するとそこにはスマホ。滞在中は国内外への通話はもちろん、ネットの接続や、ホテルから持ち出して地図や周辺観光地の案内なども、多言語で全て無料で自由に閲覧できる。そんなサービスが広がりつつある。
ゲストにもホテルにもベネフィットあり
サービスを始めたのは、ハンディ・ジャパン株式会社で、7月に東京のロイヤルパークホテルがトップを切り、今月からは大阪のスイスホテル南海大阪でも始まった。宿泊客は、無料で国内、国際通話をかけ放題、データ通信もつなぎ放題だ。一方ホテル側にも、レストランなど施設のサービス情報を直接提供出来るほか、外出先からでも、スマホのボタン一つでコンシェルジュに繋がるなど、細かいサービスが可能となって、顧客の満足度向上に繋がると期待をかける。既にマリオットやインターコンチネンタル、セントレジスなど、世界の高級ホテルチェーンがこのサービスを利用していて、ハンディ・ジャパンでは今年中に世界のホテル100万室でハンディ社のスマホが置かれるとしている。
ちなみにゲストがチェックアウトの際には、スマホ内のデータは完全消去されプライバシーは保たれる。
ビッグデータや災害ダイヤルにも
多くのホテルがこのスマホを導入すると、ゲストやホテルだけではなくビッグデータのソースとして有効だろう。ホテル滞在中、どのような観光スポットを訊ね、何を楽しんだのかもつぶさに知るところとなる。また地震の時などもホテルから安否の確認や、安心情報を流すなど、インバウンドへの災害ダイヤルにも使えそうだ。