ご当地入場券は、JR北海道と駅を持つ自治体がタッグを組んで行うキャンペーンだ。北海道内と、JR北海道の管轄となる新幹線、奥津軽いまべつ駅を持つ青森県の今別町が参加して、入場券の販売と伴に地域のPRや観光開発にも取り組む。
入場券で地域特典も
第一弾の81駅は今月20日に発売される。郵送の便宜などは行わず、足を運んでもらうため、駅でのみの販売となる。ただし秘境駅の「小幌(こぼろ)」など無人駅は、隣接駅や、道の駅、近くの商店などで販売される。
価格は通常の普通入場券と同じく170円だが、この切符を見せると、地域の記念品がサービスされたり、施設の割引など、現地特典が用意されている。また入場券に付いている応募券を10駅分集めると、マニアのコレクションアイテムとなりそうなJR北海道の列車カードがもらえたり、抽選で地域の特産品が当たる楽しみもある。
列車のこない駅も
今回の入場券には、既に廃止が決まっている夕張駅や、一日に1本の列車しか来ない新十津川駅、さらに災害で2015年以降列車の走っていない日高線の新冠(にいかっぷ)、静内、浦河、様似(さまに)の各駅も含まれているだけに、マニアの間で話題になりそうだ。
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人気を呼んだ入場券
縁起の良い駅名で、鉄道ファンのみならず人気を呼んだ入場券は、徳島線の「学(がく)」や函館本線の「銭函(ぜにばこ)」など。学駅の入場券は入試のシーズンは今でも人気で、無人駅だが徳島駅などでも郵送対応してくれる。栃木県内を走るJR烏山線の「大金(おおがね)」は前年ながら無人駅化とともに、入場券も無くなった。今回入場券が販売されるJR北海道の新十津川は、日本一終列車が早い駅として、地元がJRの承認のもとに今年(2017年)4月、硬券の入場券1000枚を売りに出したところ、現地発売で、あっという間に売り切った。