80歳になっても自分の歯20本以上を保とう。”厚生労働省と日本歯科医師会が進めてきた“8020運動”、この基準に該当するお年寄りは、スタートした1989年(平成元年)にはわずかに7%ほどだったが、今月発表された2016年の実態調査では初めて半数を超え51.2%に達した。80歳の高齢者も2人に1人が自分の歯でしっかり食事を摂っている。
健康の決め手は歯磨きだった
自分の歯20本は、入れ歯無しでほとんどのものを食べることが出来る目安だ。データによると、
75歳~79歳では前回調査(6年前)より8.5ポイント上がって56.1%、80歳~84歳では15.3ポイント上がって44.2%だった。51.2%は80歳に絞って抽出した数字で、前回調査では40.2%だった。
どの年齢層でも10%前後の改善が見られるのは、オーラルケア(口腔ケア)の大切さが行き渡り、それに実践が伴っているからに他ならない。歯磨きの習慣も徹底して、毎日2回以上歯を磨く人の割合が上昇している。1回しか磨かない人は3.6ポイント下がって18.3%だが、朝晩など2回磨く人は1.5ポイント上がって49.8%にもなる。食後を中心に日に3度磨く人も2.1ポイント上がって27.3%に達している。
雑学ライブラリー
寿命に直結、歯の健康 ~歯医者さんに聞いたNG磨き~
歯の健康でポイントとなる歯周病は口腔に限らず、心臓疾患など様々な病気へと飛び火する。歯周病は歯に付着するプラーク(沈着物)や歯石の除去で予防が出来る。歯医者さんに聞いた歯磨きのNG“それダメ”を紹介する。
- 歯ブラシを水でぬらす⇒ 歯磨きペーストが流れやすくなってしまう
- 歯磨きをたっぷりつける⇒ 量は歯ブラシの先に付ける程度で十分
- すすぎを何度もする⇒ すすぎは、ほんのわずかな水(10CC程度)で一回のみ
- 舌をブラッシングする⇒ 舌をブラッシングすると味覚触感をダメにする
この他、力を入れてのブラッシングもいけない。そして口腔内の清潔さを保つには毎食後の歯磨が決め手だ。