ライター、主に使い捨てライターでの事故が後を絶たない。国民生活センターと消費者庁の調べでは、この7年間で事故は722件にも達していて、中には死亡したケースもあった。たかがライターと油断せず、注意して使ってもらいたいと呼び掛けている。
残り火で死亡のケースも
事故件数は横ばいだが、原因で多いのは、完全消火できず“残り火”が大きな事故に繋がったものがトップだ。それに続いて子供の火遊び、自動車内に放置されたライターから出火した事故が上位を占める。“残り火”とは使い捨てライターで、指を離したにも関わらず、小石などがノズルに詰まって、火が消えなくなる状態を指す。残り火での事故は209件もあったが、2015年には、火が消えていないのに気付かず、ポケットに入れ衣服に燃え移って死亡したケースがあった。
自動車内の放置ライターで火災になった事故は、55件あった。駐車していた車に戻ったら、車内が焼け焦げ、シートが溶けていたなどの事例があった。ダッシュボードの表面温度は80度近くにもなるので、ダッシュボード上への放置は四季を問わずやってはいけない。また、車のチルトハンドル機構部分に挟まっていたライターが発火したケースもあった。車内でライターを落としてしまう事はよくあるが、確実に見つけ出し、拾っておかないと悲劇を呼ぶことになる。
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ライター廃棄はガス抜きを
使い捨てライターを捨てる際、中のガスは確実に抜こう。ライターで火を点け、すぐに火を吹き消す。そのままガスが抜ける音がしなくなるまで、粘着テープや輪ゴムなどで押し下げボタンを固定する。音が聞こえないときは炎調節レバーを炎が最も大きくなる方へ固定する。そのまま火の気のない屋外で暫く放置する。終わったら一度着火ボタンを押し、火が点かなければガス抜き完了。
(参考:日本喫煙具協会)