山菜の季節がやってきた。採ってきた山菜のおすそ分けを頂いたり、道端で買う機会も多くなってくる。厚生労働省や農水省では、 誤って毒のある植物を口にしないよう呼び掛けている。
危険な花には近づくな
16日長野市の高等専修学校で、家庭科の授業で作った、ニラのスープを食べた生徒らが食中毒を起こし、学生や教師14人が病院で手当てを受けた。ニラと誤って調理したのはスイセンで、確かに良く見ないと両者は見分けが付き難い。幸い14人は快方に向かっている。山の草木の中でも特に恐ろしいのはイヌサフランとトリカブトだろう。行者ニンニクと度々間違えられるのは、イヌサフランだ。この植物は、花など、あらゆる所に毒を持っておりわずか2gで、大人一人が死亡する。
去年までの10年間で、植物の中毒にかかった人は20余りの植物で患者は795人に上っており、11名が命を落としているが、イヌサフランでの死亡者が最も多く、半数以上の6名にもなる。
雑学ライブラリー
食用と危険物、両者の見分け方は
イヌサフランと行者ニンニクの見分け方は臭いだ。行者ニンニクは葉をもんだりするとニンニクと名がついているだけに、結構な臭いが漂う。イヌサフランはもちろん無臭だ。イヌサフランに続いて死者の多いトリカブトも食用のニリンソウと間違えられるが、こちらは見分けが難しい。しかし初夏になってトリカブトには花が咲くのでこの時期は容易に見分けが付く。トリカブトはアイヌが毒矢の原料としていた。
見分け方は北海道庁のHPに記載の「毒草ハンドブック」が詳しい。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kse/sho/tyu/kus/yuudokusyokubutsu.htm