サウジアラビアのサルマン国王が来日、12日午後、専用機で羽田空港に到着された。サウジアラビアの王族が海外へ出るときは、大体1000人を超える大デレゲーションが組まれるが、到着時のニュース映像で驚いたのはエスカレーター式のタラップ。81歳と高齢の国王への配慮で、事前にロシアの貨物専用機に載せてサウジアラビアから持ち込んだとのこと。
飛行機の乗り降りにこだわってみると
サウジアラビアが持ち込んだものと同じかどうかは不明だが、ドイツの老舗鉄鋼メーカー、ティッセンクルップ社のエレベーター部門が、モバイル・エスカレーターとして、動くタラップを製造している。
要人が飛行機を使う際は、PBB(ボーディングブリッジ)ではなく、タラップを使うケースが殆どなので、要人の出入りが多い羽田空港には用意する必要があるのではないか。特に政府専用機のボーイング747は階段が長いので、高齢の天皇陛下ご夫妻には使って頂きたい。
プロペラ機にもPBB(ボーディングブリッジ)
総二階建てのエアバス380には、二階の出入り口にもつけることが出来るPBBもある。しかしPBBは実は低い出入り口にはかえって付け難い。プロペラ機など小型機の場合は折角PBBがある空港でも、これが使えず、雨の日は乗客も濡れながら搭乗することも良くある。そこでANAなどは、従来のPBBを小型飛行機に付けることが出来るアタッチメントを開発、新千歳、青森、松山の空港で試験導入を図っている。
PBBが動いて、乗りやすい
PBBでナイスアイディアと感心したのが、今はなき香港の啓徳空港。ターミナルビルに取り付けられているPBBの取り付け部分自体が上下に動く。乗り込むときはPBBは3階の出発ロビーにつているが、到着機が来ると、到着客が2階の到着ロビーに直接出られるよう、PBB自体が2階にスライドする。しかも乗る時も降りる時も軽い下り坂となり、乗客には楽だった。