入力ミスで240個のところ、2400個もの大量のひな祭りケーキを抱えてしまった食品店。Twitterで呼び掛けたところ、常連さんばかりか、遠くからわざわざ買いに来た人もいて、大量のケーキは2日で完売してしまった。
Twitterの力
そのお店は最北の街、稚内の相沢食料百貨店。TwitterにSOSが載ったのはひな祭り前日の2日、「本日広告の品、不二家のケーキバイキング240個のつもりが2400個来てしまいました。ネタではなくて本気で売りきれないので助けて」と呼び掛けた。
Twitterには、お客が知りたい情報も抜かりなく載せられた。価格は税込みで半額の100円とすることや、ケーキの種類、さらに賞味期限は3月5日であること、また発注ミスがなぜ起きてしまったのかも明らかにして、買う側の安心感を誘った。ミスをカバーする危機管理が出来ていた。普段から買い物客ファーストのお店と見えて、Twitterには常連客の心配する声や、完売への喜びの声なども寄せられている。
この手の炎上商法などもはびこる中、相沢食料百貨店は人口3万5千人余りの稚内で愛されている店であることが見て取れる。完売後のTwitterは、「食べ物を無駄にせずに済みました。稚内の皆さま有難うございました」と締め括られた。
世紀の誤発注
世間を驚かせた誤発注で思い起こすのは、2005年の暮れ、かつてのジェイコム株(ケーブルテレビのJCOMジュピターテレコムとは全くの別会社)での発注ミス。IPOで東証マザーズへ新規上場されたジェイコム株を“一株61万円売り”とすべきところを“一円61万株売り”と入力してしまった。あり得ない価格で大量の株が売りに出され市場は大混乱に陥った他、誤発注に乗じて数億円もの利益を上げた個人投資家が出た。