広く「食」に関する調査研究を行っているぐるなび総研が、毎年12月に行っている「今年の一皿」を発表、2016年は「パクチー料理」が選ばれた。
ビタミンも豊富なパクチー
パクチーはアジア料理を中心としたエスニック料理には欠かせない食材だが、香菜や中国名のシャンツァイ、それに英語名のコリアンダーで、これまでも知られている。
選定理由として、パクチーはこれまでエスニック料理の「薬味」として使われていたが、今や主役に躍り出て、パクチーサラダや鍋、それにスィーツやカクテルにまで活躍の場が広がっていること、さらにスーパーなどでも手に入れやすくなり、家庭料理にも浸透していることなどが上げられた。
きつい香りも慣れると逆に食欲を誘うし、臭いのせいか?栄養は豊富で、ビタミンB、C、Eなどを始め、抗酸化作用の高いβカロチンも多く含んでいる。ぐるなび総研によると、パクチー料理を扱う飲食店の数は、昨年に比べ193%も増えている。
このほか準大賞に、国内外で評価が高まっている「日本ワイン」が選ばれた。また特別賞には“飲む点滴”として栄養価の高さが知られ、改めて注目を浴びているこうじ甘酒やローストビーフ丼などが選ばれた。
雑学ライブラリー
衝撃の日本名はカメムシソウ!
以前、バンコクのレストランで、日本人ファミリーの小さな女の子が、「くさーい」を連発しながらも気に入ったと見え、パクチーのサラダをパクパクと食べる光景に出くわした。このにおいのせいで、パクチーに付いた日本名が「カメムシソウ」。結構衝撃のネーミングで、この名前のままなら市場には出なかったのでは・・。
パクチーとカメムシ。同じ匂いなら、食べる文化もあるようで、ラオスやベトナムなど東南アジアでは、カメムシそのものも食用とされている。