ブラック、ブルーは、ネガティブなイメージが付きまとう。ブラックフライデーは「暗黒の金曜日」かと思いきや、アメリカでは「黒字の金曜日」で小売店にとってはハッピーなセールの始まりだ。
クリスマスセールのスタート
アメリカでのブラックフライデーは、毎年11月の第4金曜日だ。前日の第4木曜日は感謝祭、ないしは収穫祭と呼ぶサンクスギビングデー、家族で七面鳥を食べ、その年の収穫を神に感謝する日で、ナショナルホリデー祝日だ。その翌日がブラックフライデーで、この日からクリスマスセールが始まる。
買い物大好きなアメリカ市民はこの初日に勇んで買い物に出かける。ブラックフライデーを休日とする企業や学校も増えていて、土日を入れると感謝祭から4連休で、財布のひもを緩める条件は整っている。
小売店もこの日は徹底的に価格を落として、セール初日に備えるほか、開店時間も早めて、店によっては日付が変わると同時に、ド深夜開店する店もあるとか。多くの店にとって、ひと月近く続くクリスマスセールで、最も売り上げの大きな一日だそうだ。
日本でも外資ブランドのGAPやトイザらス、アメリカンイーグルなどがブラックフライデーセールを行うが、GMSのイオンなども便乗、今年からセールに参戦した。
雑学ライブラリー
感謝祭と七面鳥
感謝祭には七面鳥の丸焼きがつきもので、感謝祭そのものをTurkey dayとも呼ばれる。興奮すると首の付近が様々な色に変化するので七面鳥の名が付いた。
17世紀、イギリスからアメリカにたどり着いた清教徒(ピルグリム)らが、寒い冬と飢えに困っているときに原住民のインディアンが、七面鳥などの食料を与えて助けたことから七面鳥と感謝祭が結びついたとの伝えがある。
感謝祭で沢山の七面鳥が人間のお腹に収まるが、それは気の毒だとして、毎年ホワイトハウスでは大統領による七面鳥への恩赦のセレモニーが行われる。