7月15日付け小欄でヒトラーの生家が強制収容になる話題をお伝えしたが、結局生家は取り壊されることに決定した。
生まれた町にヒトラー跡形もなく
これはオーストリアの地元メディアが伝えたもので、取り壊されるのは、ドイツとの国境に近い町、ブラウナウ・アム・インにあるヒトラーが生まれた家だ。
アドルフ・ヒトラーは1889年4月20日、ここで生まれ3歳までこの家で過ごしている。ブラウナウ・アム・インは人口1万7千人の小さな町だが、今は空き家となっているヒトラーの生家は、町がナチスのシンパの聖地となるのを恐れて、町の観光案内にもその存在は触れられていない。家の前には、ブラウナウ町当局が設置した、反ファシズムの石碑があるが、これも撤去されるものと見られ、ヒトラーとの関わりを示すものはすべて消えてしまうことになりそうだ。跡地には新しい公共の建物が作られる予定だ。
クローズアップ雑学
アドルフ
アドルフとは「高貴なるオオカミ」といった意味を持つ。ドイツ語ではアードルフ、英語やフランス語ではアドルフ、イタリアやスペインではアドルフォ。北ヨーロッパでは比較的ポピュラーな名前であったが、ヒトラーを嫌って、第二次大戦後はほとんど名付けることは無くなった。オーストリア出身の俳優、アドルフ・ウォールブルックはわざわざアントンと改名している。