大都市周辺では当たり前の光景となった、鉄道の自動改札装置、これまで未整備だった山陰、鳥取県、島根県にもこのほど登場する。
11月から3駅でスタート
JR西日本のプレスレリースによると山陰線の出雲市~伯耆大山(ほうきだいせん)間と伯備線(はくびせん)の根雨(ねう)、生山(しょうやま)それに岡山県の新見(にいみ)の各駅に12月17日、自動改札が導入される。これらに先立って出雲市、松江、米子の3駅には、11月5日から自動改札がスタートするので、この日が山陰での自動改札誕生の日となる。もちろんJR西日本のICOCAカードだけでなく、SuicaやKitacaそれにPASMOなど他の交通系ICカード、ほとんどを使うことが出来る。(先行3駅の自動改札も、ICカードの使用は12月17日から)
クローズアップ雑学
切符が消える・・
自動改札の歴史はびっくりするほど早く、1927年(昭和2年)に日本で初めての地下鉄が上野~浅草間に開業した時、既に導入されていた。料金が十銭均一だったことから十銭貨を入れて回転式のバーを押して入場するスタイルだった。しかしその後、運賃が均一でなくなり、単純な自動改札器では間に合わなくなった。その後本格的に自動改札器が登場する1990年代まで、駅員がハサミをもって切符を切る時代が続いた。
新宿駅など、ずらりと並んだ自動改札に一人一人駅員がいる光景を想像してもらいたい。押し寄せる乗客の切符を一枚、一枚ハサミを入れていたのだ。客に切符を持たせたままハサミを入れる「持たせ切り」が批判を浴びた。竹内まりあの名曲「駅」はこの時代だ。
いち早く全線自動改札システムを取り入れたのは札幌市営地下鉄で、1971年に開業した南北線13駅全てが自動改札でスタートした。磁気システムの切符や定期券で始まった自動改札だが、今はご存知の通りICカードが主流で、切符が無くなる日もやってきそうだ。