11.5ゲーム差をひっくり返して見事リーグ優勝を果たした北海道日本ハムファイターズ、野球ばかりではなくこのほど絵本でもホームランを放った。
もりのやきゅうちーむ ふぁいたーず
その一作目が、昨年暮れに出版された「もりのやきゅうちーむ ふぁいたーず」。
物語に登場するキャラクターは、選手会長の大野選手や、打席に入るとひたすら粘って出塁する中島卓選手、それにリーグ途中から先発へ転向、成果を上げた増井選手らが考えた。物語の中に出てくる監督のセリフ(メッセージ)は栗山監督のメッセージそのものだ。
その「もりのやきゅうちーむ ふぁいたーず」が、このほど第26回けんぶち絵本の里大賞で、次賞にあたる3作品に贈られる「びばからす賞」受賞した。
300を超える応募作品の中からの第2位で、見事なホームランだ。絵本に登場するキャラクターの動物は、すべてファイターズの選手をイメージしていて、大谷選手はキリン、中田選手はゴリラだ。第一位となる大賞は、絵本のベストセラーとなっている「もうぬげない」に贈られたが、ファイターズ絵本は第二作も発売予定で、来年は連続受賞を期待したい。
クローズアップ雑学
けんぶち絵本の里大賞
けんぶちは剣淵と書く。人口3200人余りで、旭川市の北に位置する北海道の町だ。剣淵町は1988年(昭和63年)に、絵本をテーマにまちづくりを始め、1991年(平成3年)には「けんぶち絵本の里 大賞」を作り、毎年一年以内に出版された優秀作品に「大賞」と「びばからす賞」などを送っている。今回ですでに26回目となり、注目の児童図書大賞だ。
町内の絵本の館には貴重な原画などの他、世界中の45000冊もの絵本が収蔵されており、全国への貸し出しも行っている。
剣淵町は農業が盛んで、受賞作家には剣淵で採れた野菜などが贈られ、大賞の作家には新鮮野菜が3年間贈られる。