総務省が敬老の日を前に18日発表した人口推計によると、65歳以上の高齢者は3461万人で、昨年より73万人増加した。中でも女性は1962万人で、女性の総人口への割合は30.1%と初めて3割を超えた。
主要国でもトップクラスの高齢者ワールドを突き進む
最近は70歳を超えても若々しい男女は少なくない。しかし昔の言い方をすると、女性はおよそ3人に1人が、「お年寄り」。男性は24.3%なので、4人に1人がおじいちゃん年齢だ。
高齢者の総人口に占める割合は1950年(昭和25年)の4.9%から年々上がっていて、1985年に10%、2005年に20%、そして今回が27.3%と、急ピッチで高齢化がすすんでいる。
主要国の中でも総人口に対する高齢者の割合が20%を超えているのは日本を筆頭に、他はイタリアとドイツの2か国で、イギリスは18%、アメリカは15.2%だ。高齢化のスピードも日本の速さが際立っている。
少子化対策を国民皆で取り組まないと、敬老の日は国民のほとんどが、それぞれをいたわりあう日になってしまう。
クローズアップ雑学
平均寿命より健康寿命
沖縄県が長寿県のイメージがあるが、都道府県別の平均寿命を見ると男女ともに長野県がトップだ。(男性80.88歳 女性87.18歳 2013年データ)長野県は雪深く、保存食として塩分のきつい食物が多い土地柄で、事実食塩摂取量は全国2位で、かつては脳卒中での死亡率は全国一だった。
何が長寿県に変えたのか? 県を挙げて食生活の改善に取り組み、塩分を減らすとともに、野菜たっぷりの食を奨励、野菜の摂取量は男女ともに全国トップで、長寿日本一の県を作り上げた。
寿命を延ばすだけではなく、「いかに健康的に生活できる時を伸ばすか」といった健康寿命がクローズアップされている。健康寿命は、
男性が平均寿命の80.21歳-9.02歳=71.19歳。
女性が平均寿命の86.61歳-12.40歳=74.21歳