大型スーパーや百貨店などで買い物をすると訊ねられる「ポイントカードはおもちですか?」。還元されるポイントはわずかだとしても、日々の買い物が重なると馬鹿にできない額となる。それだけについ囲い込まれて、ポイントの付くスーパーに足が向く。スタンプやシールを使った還元サービスを展開している地元の商店街も少なくなかったが、財布の中にすんなり納まる便利さとスマートさで、プラスチックのポイントカードに軍配が上がる。これでは大型店に後れを取るばかりだと、様々な商店街が独自のポイントシステムを導入しだした。
北海道の苫小牧市では地元の商店街が「とまチョップポイントカード」を導入する。大型スーパーだけではなく、札幌への買い物客の流出にも歯止めをかけることが出来ると、苫小牧市も協力、一千万ポイント(一千万円)分の補助を出す。市のイベントやボランティア活動でもポイントがたまるようにした。「とまチョップポイント」はこの夏からスタートする。
ZATSUGAKU POINT
ポイントカードで高齢者見守りも
東京世田谷区の烏山(からすやま)駅前通り商店街・えるもーるは、ポイントカードを高齢者の見守りに活用している。商店街のホームページによると、65歳以上のカード利用者を登録制にして、商店街の店舗に立ち寄るたびに〝見守りポイント“を一日一回、1ポイント付与する。そして一定期間利用がなかった場合は、連絡を取って、安否を確かめる見守りシステムだ。
もちろんポイントカードとしての機能も充実していて、400ポイントが500円の買い物券になるが、そのまま地元の金融機関に持って行くとちゃんと500円の預金が出来る。
マイナンバーカードを利用した地域ポイントシステムも提案されているが、個人情報が入ったマイナンバーカードがポイントカードとして受け入れられるかどうか未知数だ。