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レトロワンダーランドの危機

昭和の時代で満ちている私設博物館「レトロスペース・坂会館」が危機に瀕している。展示品の時代の幅は広くて、必ずしも昭和に限られてはいないようだが、札幌市西区にあるこのレトロスペースには、多くは昭和の時代、家庭や巷のあちこちで見かけた品々が満載だ。まさに所狭しだが、どの展示品も大事に扱われていてホコリをかぶったものは一つもない。

このレトロスペース・坂会館は名前の通り坂栄養食品株式会社の施設の一部を使った博物館だが、建物の老朽化のため閉鎖の話も浮上している。

坂館長によると一日に70人ほどが見学にやってくるが、無料で開放しているため、維持費の負担が大きく、特に冬期間は暖房費がかさんで運営は厳しさが増しているとの事。

全国様々な所でユニークな私設博物館がみられる。恵まれているところもあるが、ほとんどは厳しい運営を強いられている。しかも個人的な動機で始まった施設が多いだけに、組織がしっかりしていなければ、継承してくれる人やグループが無く、貴重な収蔵品が散逸してしまうケースも少なくない。歴史を訪ね歩く楽しさはもちろん、いろいろな知識が身に付く。まずはわが町の博物館を発掘してみては如何か。

レトロスペース・坂会館

札幌市西区二十四軒3条7丁目3-22    TEL011-632-5656

地下鉄東西線  二十四軒駅下車 徒歩10分

平日 午前11時~午後6時30分

 

ZATSUGAKU POINT

レトロスペースを支えるビスケットとは?

レトロスペースの母体となる坂栄養食品は古くから坂ビスケットのブランドで北海道民に知られている。

社団法人 全国ビスケット協会のホームページによると、ビスケットはラテン語で「2度焼かれたもの」の意味で、もともとは保存食だ。江戸時代、ポルトガル人が長崎県の平戸に持ち込んだのが発祥で、水戸藩士の柴田方庵がビスケットの作り方を水戸藩へ伝えた手紙が残っている。

レトロスペースは無料なだけに、館長は「売店でビスケットを買うことで応援してほしい」としている。

売店でのお勧めは手焼きクッキーがイチオシだが、パリッとした歯ごたえのハードビスケットも大変うまく、冷蔵庫の入れておくといつまでもパリッとした感触が心地よい。どのビスケットも手ごろな価格なので、いつもつい買いすぎてしまう。

airdream :テレビ報道に20年以上携わる。国内だけではなく、世界各地特にアジアやロシアで修羅場もくぐる。でも大好きなのは楽しいニュース。ほのぼのニュース。ためになるニュース。そんなページを目指します。

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