※画像は札幌市営東豊線
名古屋市営地下鉄の砂田橋駅で、地元の女子高校生がホームから線路上に降り、線路を横断して反対側のホームに駆け上がる様の動画が、Twitter に公開され、ニュースやワイドショーなども取り上げる騒ぎとなった。
名古屋市交通局が被害届を出し、これに関わった女子高生4人が15日、威力業務妨害などの容疑で送検された。
それにしても彼女たちは接近する電車に対する危険性は認識していただろうが、高圧電流に触れる危険性には無頓着であったようだ。実は横断していた女子高生の足元に600ボルトの電気が流れていて、もしこれに接触していたら大変な事故になっていた。無謀な悪ふざけは糾弾されるべきだが、大事が無くて良かった。
ZATSUGAKU POINT
電車はどこから電気を得ている
電車は電気で走っているので、どこからか電気を得ている。線路の上に張り巡らされている架線か、線路の脇に設けられている第三軌条と呼ばれるレールから受けている。第三軌条では鉄道により、600ボルトから750ボルト。架線の場合は直流区間では1500ボルト、交流区間は2万ボルトにもなる。(新幹線は2万5千ボルト)レールはアース側で、高圧電流は流れていないので踏切などでレールを踏みつけても大事はない。
昨年8月、首都圏の京浜東北線で起きた架線のショートによる事故では、大きな火花が散る映像が流れて、高圧電流が流れている様が分かった。
古くは1951年、横浜の桜木町で、垂れ下がった架線が電車の屋根に接触し、当時木造だった電車が燃え上がり106名が死亡する大惨事となった。ちなみにこれを機会に非常用のドアコックが付くようになり、非常時は乗客がドアを開けることが可能となった。